2019.02.01

「人を大切にする企業」クラブハリエ社長・山本隆夫×スタイル・ラボ吉井雅俊

「人を大切にする企業」
こちらをテーマとして今後、様々な企業の方と対談を予定しておりますが、
そのスタートとして、CLUB HARIE (クラブハリエ)代表取締役社長、グランシェフの
山本隆夫さまにお伺いしました。
仕事を続けるためにはどうするべきか?
経営者として心がけていること等、
働くうえで大切なことをたくさんお話いただきました。

「人生の中で大切にしているもの」

さっそくお伺いしてまいりたいと思います。よろしくお願いします。
いきなりですが、山本社長が「人生の中で大切にされていること」は何かございますか?

そうですね、仕事にも関係すると思うんですけど、「人として」っていうのは常に頭の中に置くようにしていますね。
それは人としてどうなのか?道徳はあるのか?ってところ。

なるほど。生きていく中で「人として」という面で間違いが無いかどうか、常にご自身に問いかけることを意識されているんですね。
少しお話変わりますが、最近、怖いな、と思うことがありまして。
最近の人の働き方についてなんですが。働き方の多様化も影響してると思うんですが、
新しい場所に就職しても、嫌な事があった、辞めた。また新しいところに就職したけど、辞めた。これを日常的に繰り返している人が増えてきているんじゃないかと感じます。
これがスタンダードになりつつある事にすごく危惧しておりまして。
そういう観点から、御社では社員に対しての取り組み、働きやすい環境作りなど、何か特徴を持っておこなっている事などはありますか?

僕自身も若い頃、朝起きて今日も仕事、嫌やな。と思いながら行ってましたよ(笑)
さぁ、やっと終わった。どこ行こ?あーやっと休みや。何しよ?とかだったんで。
正直、休日以外の7分の5の人生がつまらなかったですね。
この時は今に比べて、明らかに仕事以外の時間でたくさん遊んでましたね~。
ただ実は、今のほうが楽しいんですよね。これはどうしてか?っていうと、目的が変わったからなんですよ。

目的が変わった、というのはどういう風に変わったのでしょうか?

なんの為に仕事をするのか?何がしたいのか?ハッキリ夢を持てるようになったんですよ。
そう変わってからは、仕事が自分にとって楽しいものになり、人生の大事な一部になりましたね。
今では人生の7分の7楽しいです。みんなにもこうなってほしいと思ってます。
なので、今の子には目的意識をしっかり持ってもらうように教えてますね。

ただぼんやりと仕事を“こなす”だけではなく、
何のために仕事をするのか?目的を理解し、夢をもって仕事をすること。
それが人生を7分の7楽しむコツですね。

そうですね。あと、批判に対して同調はしない事。
みんなで批判だけして進むことって何もないんですよ。
例えばお菓子があがってきました。僕も当然、批判することはあります。
でもこうしたらどう?僕やったらこうする。これを必ず入れるようにしてるんですよ。
あれダメこれダメ言ってるだけじゃ進まないし、第一面白くないでしょ?
やっぱり楽しさと達成感っていうのも、仕事を続ける上で大事だと思いますね。

全く同感です。私も同じく、そういった視点を持ってやっていきたいと思いますし、今後関わっていく企業様にもそういった意識を持ってもらえるようにお願いしていきたいと思います。

「いい人材が育つ理由」

以前、ここラコリーナでコーヒーをいただいた際に、携帯電話に着信があったので離席したのですが、
その時に「戻ってこられたら教えてください。温め直しますから」と声をかけていただいたんですよ。
これがマニュアルでないと後から聞きまして、“さすがラコリーナだ。”と感動しました。
このような社員の方がいらっしゃるのは、何か理念というか、会社として大事にされていることはございますか?

マニュアルはまず、作らないことですね。
研修も最低限はあるんですけど、極力しなくていいと教えてます。
例えば「ありがとうございます。」と言うタイミングで、お辞儀の角度は何度で頭を下げなきゃいけないって決まってるのはおかしいと思っていて。
それってもう、動作ですよね。

やらなきゃいけないと決まっているから、やっているだけ。という感じかもしれませんね。

そうですよね。本来であれば、すごく感謝してるから、その気持ちが自然と深さになるはずなんですよ。
これが始めに言ってた、“人として”につながりますし、正しい道だと思いますね。
特に最近の子はきっちり守るのが得意なんで、マニュアルをガッチリ用意してしまうと、成長しないんですよね。

確かに。ずっと話をお伺いしてると、芯が一本通ってると感じます。
目的、何のためにやるのか?人としてそれは正しいのか?というところを大切にされてるのがよくわかります。
途中にもありましたが、最近の人たちは、教育がそうなのかもしれないですけど、
運動会で一緒にゴールしないといけないとか。”画一”というものをすごく感じます。
一緒じゃないとダメ、というような考えがマニュアル人間を作ってしまっているのかなあと。
これは、考えなくてもいいように持っていってしまう我々経営者の責任も大きいかもしれませんが。
最近の人については、山本社長はどういう考えでいらっしゃいますか?

ぼくね、俗に言う「ゆとり教育」っていうのも実は賛成派で。
すごい人いっぱい生み出したなって思ってます。
って言うのも、僕が育った時代は熱血派で(笑)
どうしたんだよもっと頑張れよ!とにかく無理でも泣くな乗り越えろよ!ってタイプなんですよ。

なかなかアツいですね!(笑)

そうなんですよ(笑)でも今の子って公私を分けていて、しっかり時間決めて帰りますよね?
それでいい。って実は最初思えなかったんですけど…。
スポーツとかもそうですけど。その中でもいい成績を残せる人もいる。
そこは凄いところで、僕には真似できないなって思っています。
中には、ゆとり=ダラダラするような、全然伸びない子もやっぱりいるんですよね。
ただ、この人たちは同じ教育をうけているんで、きっかけを与えてあげる事で、スパーンと伸びると思います。絶対伸び率は凄いと信じていますね。

そうですよね。成長してもらうために、経営者として気をつけていること等はありますか?

教育方法は自分の中でまだまだ考えていかないといけないと思ってますけど、少なくともダメダメと言って伸びるわけは無いと思ってます。
怖がらせて頑張らせる。っていう時代はもう終わったんで。
嫌やったらやめてもいい。やりたい時に全力でやってみたら?って変わるきっかけを与えるようにしてるんですよ。そこで引っかかってくれる子はちゃんといます。
いろんなきっかけを与えるんですけど。その瞬間瞬間でスパーンと伸びる子はやっぱり、いっぱいいますね。
ここは僕たちの世代と全く違うから。スゲエ!こんな才能あったんや!っていつも感じるんで、一緒にやってて楽しいですよ。すごい子がたくさんいるなって。

最近の人たちには、私たちとはまた違った、大きな可能性がある。
そこをうまく引き出すのが、経営者の責任ですね。

「採用するポイント」

もう終盤になりますが、
これはどうしてもお伺いしたかったのですが、
人を採用する時に大事にするポイントは何でしょうか?
もちろん能力、経験などもあると思いますが、今の話からするときっと内面的なものを大切にされるのではないかと感じます。そのあたり、いかがでしょうか?

建前はやめて、正直にお話してもいいですか?

もちろんです。お願いします。

実は、見ないです。
と言うのも、例えばすごい優秀で学校の成績も良いのに、こっちの責任で伸ばしてやれなかった子もいますし、
はじめ心配だった子も、今ではバリバリやってたりするんですよ。
どんな子でも、変えてあげるのがこっちの責任だと思っています。
これはどうなるか僕には予想つかないんです。なので入社前は見ないです。

でももし選びたいとするなら「人として」ってところですよね。
受け身じゃなくて自発的に動けるかどうか。
単純ですけど、隣にいる人がペンを落とした時に、パッと手を出せる人か、出せない人なのか。
そういう事が大事なんじゃないかと思います。
あとはもう、一緒にこれに向かってやっていこうよ!っていうのに対して、
意欲的に参加してくれる子がいいなって思いますね。

なるほど。入り口よりも、入社してからの姿勢を特に大切にされているんですね。
それでは最後になりましたが、山本社長の、今後の夢はありますか?

これはもうね、アホっぽい話ですけど。「世界征服」ですね。笑
小学校3年生のときの、七夕の短冊のところに書いたんですよね。

書いちゃいましたか(笑)

当時は意味わかってないんですけどね。
征服っていうと言葉が悪いですけど、世界の全てが、自分から発信される感じってすごいなってなんとなく思っていました。
それが変わらずあって、今では世界一のお菓子屋さんになりたいなって思ってるんですけど。
例えばブラジルやヨーロッパや、世界の色んな所でね。「日本行くんやったら、クラブハリエが、滋賀の近江八幡にあるよ。すごいよ!」って言ってもらえるようになっていってほしいと思ってます。

クラブハリエで、世界征服。
これからの子たちと一緒に、目指していきたいと思います。

 

 

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